私の専門領域は、子どもを対象とした臨床心理学です。この専門分野を勉強し研究する中で、私の研究テーマは心理学の中だけなく、哲学や生物学、社会学など異なる学問分野とも広くつながっていることを実感しました。しかし最近では、これらの幅広い知識や教養がより興味深い世の中の見え方をもたらしてくれるにもかかわらず、自分の研究分野に近い情報ばかりに触れることが多くなりました。

みなさんも、学年が進むにつれて、あるいは、社会に出た先で、自分の関心に近い人や情報に触れることの方が多くなってくるかもしれません。自分や他者の理解を深め将来を考えていく上で、様々な人とのやり取りから多様な考え方に触れることは重要だと思います。共通教育科目では、まさに多様な分野について、学年や学部・学科を超えて多様な学生と意見を交わすことができる貴重な機会になります。何か自分の世界を広げられるような学びと出会えるのではないでしょうか。